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目に見えない資本主義 Invisible Capitalism 貨幣を超えた新たな経済の誕生 田坂広志
読んでいて新しい考え方や世界観のようなものが入ってくるような本でした。

まず、著者は現在のグローバル経済で起こっている経済危機に対して、「危機に対しての対処=対処療法による病状の沈静化」ではなく、「これからの資本主義に何が起こるのか=病気の治癒・体質改善」を考えなきゃと指摘する。
確かにその通り。

そして、憶えておこうと思った言葉、
「病とは、福音なり。」
病気は単なる不幸な出来事ではなく、体の中の異常を知らせるサインであり、このサインから自身の生活を考えて生活と体質を改善していくための「善き機会」なのだと。

そして、現在の経済危機が示しているサインは何なのか?どのように体質改善していけばよいのか?

ここで、著者である田坂さんは「弁証法」を持ち出す。

哲学や西洋史を学ぶ中で「弁証法」という言葉はよく耳にはした。
でも、恥ずかしながら、「弁証法」の正確な意味はわからない。
これを書きながら、ネットで「弁証法」について調べてみたけど、ちょっとググれば理解できるようなもんでもないように思う。
なので、「目に見えない資本主義」で書かれていたことに沿っていくと、、、


弁証法には5つの法則があるらしい(僕の拙い理解で要約)
●第一の法則:螺旋的発展の法則
世界は一直線に発展するのではなく、螺旋階段を上がるように、古く懐かしいけどどこかが新しく発展している場に出会いながら進化発展していく。
これはトレンドやカルチャーを考えると、確かに実感する。歴史は繰り返すというのもこれなんだろう。

●第二の法則:対立物の相互浸透の法則
「対立し、競い合うもの同士は、互いに似てくる」という法則。
これも実感しやすい。本に書かれているネットとリアルの融合、資本主義と社会主義の融合など、敵対していたはずのものが近寄っていき、似てくるのは本当によくある。

●第三の法則:否定の否定による発展の法則
「振り子は、極点で、必ず逆方向に振り戻す」という法則。
これは何らかの考え方が趨勢になり、そのエッジを高めて浸透していくと、新しかったはずの考え方が陳腐なものになってしまい、まったく逆にあるものの価値が高まっていくことによるんだと思う。
駅前立地のスーパーが趨勢を極めれば郊外大型店へ移行するし、便利さや速さという価値が強く求められると癒しが求められるといったような。

ほかの2つは
●第四の法則:量から質への転化による発展の法則
●第五の法則:矛盾の止揚による発展の法則
というものがあるらしいのだけど、今回読んだ本では詳しく触れられていなかったので、同じく田坂さんの著書を読んでみようかと思う。


で、本題の「見えない資本主義と」とは?である。
田坂さん曰く、資本主義の土台にある経済原理に5つのパラダイム展開が起こるとのこと。
1.「操作主義経済」から、「複雑系経済」へ
2.「知識経済」から、「共感経済」へ
3.「貨幣経済」から、「自発経済」へ
4.「享受方経済」から、「参加型経済」へ
5.「無限成長経済」から、「地球環境経済」へ



1.「操作主義経済」から、「複雑系経済」へ
情報革命、規制緩和、グローバリゼーションにより経済が複雑化、複雑系へとなり、経済を操作できなくなった。
複雑系とは、意図的に設計、構築、管理できない。
        突如崩壊する可能性がある。
        個々の要素の挙動から創発が起こる
  というようなものらしい。

そして、「個人や企業の倫理観や行動規範が大切にされる社会」が重視される。


2.「知識経済」から、「共感経済」へ
つまり、知財としての知識資本に加えて、知識・関係・評判・文化などのメタレベルの知識資本も踏まえた「共感資本」が企業の価値となるということのよう。
そして、「人々の共感によって、社会全体で知識や智恵が共有される社会」が重視される。

3.「貨幣経済」から、「自発経済」へ
まず、貨幣経済までに至るまでに、
贈与経済 ⇒ 交換経済 ⇒ 貨幣経済
という道のりが存在した。

そして、「螺旋的発展の法則」によって、ボランタリー経済(自発経済)の新しい姿が現れるのではないか。
対極にあった、マネタリー経済(貨幣経済)とボランタリー経済(自発経済)が融合し始めるのではないかということ。(インターネットの中では既にこの融合は始まっている。)
そして、「善意や好意による活動が溢れ、精神の満足が得られる社会」が重視される。

4.「享受方経済」から、「参加型経済」へ
インターネットの発展によって、消費者は享受するだけの存在から、商品・サービスの開発・設計・生産・販売・宣伝などに参加するようになっている。
経済における「直接民主主義」が実現し始めている。
売る側と買う側という明確な区分けがなくなってきているんだと思う。
そして、「誰もが社会のイノベーションや変革に参加できる社会」が重視される。

5.「無限成長経済」から、「地球環境経済」
これは高度経済成長期に子ども時代を過ごし、努力すれば必ず報われると受験勉強に励み、大学を卒業しようというその時にバブルが弾けた僕にはすごく実感できる。
経済成長には限界があるし、その限界の最も大きなキャップになっているのが「地球」というスケールなんだと思う。極端な経済発展に似は地球環境というリスクが発生する。
(宇宙時代になると、これもまた変わるのかも)
そして、「自然と共生し、持続的に存続していける社会」が重視される。



そして、こういった社会には、これまでの日本で大切にされていた文化、成熟した文化が大切な役割りを担うのでは?ということ。(個人的には終盤のこういったお話はしっくりこなかった)


と、最後に少し合わない部分もありましたが、すごくタメになる本だし、読んだことをしっかり吸収しなきゃと感じた本でした。

あー、あと、日本の労働観として、
「傍を楽にする=働く」
という言葉もすごく響きました。

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テーマ:最近読んだ本 - ジャンル:日記

【2009/10/31 17:03】 | 読書メモ | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
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