広告および広告メディアの変化とテレビ・映像ビジネスの変遷を述べた上で、これからの広告やコンテンツ消費について述べた本。
章立てとしてはこんな感じ 第一章 広告の終焉 広告費はなぜ減っているのか? ポイント還元という広告 視聴率のウソ 消費者の関心を「買う」 第二章 広告の次に来るもの 「検索窓」はグーぐるの広告 プライバシーを「検閲」した広告 私の「関心」は誰のもの? 消費が「かんばん納品」されるとき 私たちが知っている広告の終わり 第三章 映像ビジネスはテレビを見放す 地デジは失敗でした 「違法」なネットプロモーション テレビ局は製作委員会の敵 テレビビジネスの破綻 第四章 消費者が広告費を取り戻す 広島球場を「無料」で建て替える方法 あらかじめの反対運動 「プライバシー」を売る 「広告を見る」という労働 消費の義務と責任 *各章内の項目は一部抜粋(本書表紙への抜粋に準拠) これまでの広告状況から見ると、広告とともに視聴することで、コンテンツが無料化していく流れが加速していくように思っていた僕に新鮮だった内容はこんなところ。 2008年にブレイクした「涼宮ハルヒの憂鬱」や「らき☆すた」などは、民放地上波4大ネットでの放送ではなく、テレビ東京系ですらなく独立U局の千葉テレビを主幹とした全国17局での放映。しかも、深夜帯で、放送局によって放送時間もまちまちでの放送だったらしい。 でも、一部のエリアでしかやっていないアニメが、YouTubeやニコニコ動画に断片的にアップされていき、ネット上で作品のクオリティの高さが話題になり、DVDなどの売上に繋がっているらしい。 この仕組みは従来のコンテンツ流通とはかなり違う ●従来のコンテンツ流通 ●らきすたなどのコンテンツ流通 全国ネットで一気に放映 一部エリアでの放映でコア層にリーチ ↓↓↓ ↓↓↓ 視聴者が一気に増え話題化 動画サイトやBlog、掲示板などで話題化 ↓↓↓ ↓↓↓ 関連グッズなどが売れる 再放送がされない!ため、 テレビ局と制作者が収益を得られる DVD販売が増える ↓↓↓ ↓↓↓ 再放送により再度収益 関連グッズなどが売れる といったことになるらしい。 従来のコンテンツ流通では、コンテンツを流す手段がほぼテレビ放映に限られていたのに対して、今ではインターネットというほぼ無料で利用できる方法がある。そのために、テレビ放映はある程度の人に知ってもらい、動画投稿用のソースを提供する場として活用されているらしいのです。 そして、これらはテレビ局主導ではなく、製作委員会と呼ばれる制作者が主導している委員会によって運営されることが多くなっているようです。 既に実施されているのかもしれませんが、この手法は音楽やお笑いなどのコンテンツにも使えそうな手法ですね。 スポンサーサイト
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