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何度も読み返すことが多い小説たち 2
何度も読み返すことが多い小説たち 1の続きです。

何度も読み返すことが多い小説たち 1では、アラフォーな人ならけっこう読んでる人が多いだろうなと思う2冊をご紹介しましたが、今回のはどうだろう?

まず、1冊目は、高橋源一郎の「さようならギャングたち」。

詩のようなきれいな言葉が散りばめられた、すごく愛情深くて哀しいお話なのですが、好きな人にはすごく愛おしくなるけど、気に入らない人も多そうな小説です。
というのは、話の筋道がブツ切りになっていたり、説明的な文章がすごく少ないので、読んでいて
「何がどうなってるのか、わからない!」
という状況に陥りがちなのです。

でも、それが面白いし、気持ちいいんです。
最近、読み返してないから、久しぶりに読み返したくなってきた。


2冊目は、ロバート・B. パーカーのスペンサーシリーズの「初秋」


ジャンル的には、ハードボイルドと呼ばれる探偵小説なのですが、主人公のスペンサーはタフさには異常なこだわりを示すけど、饒舌というかおしゃべりな探偵。寡黙な探偵が多いハードボイルドのキャラクターではないです。
そんなスペンサーを主人公にしたスペンサーシリーズの中でも「初秋」はちょっと変わった一作です。

普通の探偵小説は、事件を解決する様子をストーリー化していくけど、「初秋」ではそもそも事件ではなく、ひとりの少年の自立をスペンサーが解決というか、導いていくお話。
スペンサーが諭し、伝えていく「自立とは?」とか「ひとりで生きていくために経験すべきこと」を読みながら、自分を振り返っているのかも。ある種、イニシエーション的な小説なのか。

もしかしたら、「初秋」はロバート・B. パーカーにとっての「ヘイジュード」なのかもしれません?

3冊目は、ドン ウィンズロウの「ストリート・キッズ」。


これも探偵小説で、子どもが主人公。
さらに、ろくでもない母親と暮らしている主人公が自立していくお話(前半)という点でも「初秋」に近い。
ただ、「ストリート・キッズ」は、後半で自立した主人公がひどい境遇にある女の子を救い出そうとするというお話もついてくる。

でも、「初秋」も「ストリート・キッズ」も大人になっていくためのイニシエーションがテーマなんだろうなと、いまさら気付きました。何度も読み返していたというのに。

そうか、そうだったのか。
やっぱり、僕はまだまだ子どもというか、ガキなんだろうな。

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【2013/03/03 02:46】 | 書評 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
何度も読み返すことが多い小説たち 1
一回読んで終わりな小説はたくさんあるけど、なかには何回も何回も読み返す小説もあります。
それもたいていは、何年かのブランクを置いてから、ふと、読みたくなる。そんな感じ。

たくさんの人が読み返してるんだろうなと思う小説は、村上春樹の「風の歌を聴け」と、フィリップ・K・ディックの「流れよわが涙、と警官は言った」


僕にとっての2冊の共通点は、何回読んでもストーリーを覚えていないところ。
まあ、「風の歌を聴け」の方はそんなにストーリーというほど、ストーリーがあるわけじゃないんですが。それに短いしね。

「風の歌を聴け」は、村上春樹のデビュー作で、大学生が帰省して(特にバーで)過ごす何日間かのお話。
ストーリーよりも、ひとつひとつのセリフやセンテンス、挿話がすごく印象的。
そんな言葉に触れ直したくなって読み返す一冊ですね。

タイトルが印象的な「流れよわが涙、と警官は言った」は、SFの巨匠フィリップ・K・ディックの1975年の作品。
すごいな、1975年にこんな小説書いてたんだ。。。
僕の同年代では、フィリップ・K・ディックはけっこうメジャーな小説家だったけど、1982年だから30年前に亡くなってるわけで、いまの若い人はあまり読んでないんだろうな。
因みに、映画の原作になった作品もすんごく多く、それもすごい作品が目白押しで、『ブレードランナー』、『トータル・リコール』、『マイノリティ・リポート』などなど。これ以外にもけっこうあるみたい。
で、どうして「流れよわが涙、と警官は言った」を読み返すことが多いのか?なんですが、、、
たぶん、読んでる時の精神状態が好きなんだと思う。

この世界観が影響してるのか、自分の意識を現実からストンと切り離してくれる、そんな感じがするのです。
そう思うと、仕事なんかが忙しかったりして、精神的に疲れてる時に読み返すことが多いのかも?
あくまでも、かもですが。

他にも「何度も読み返すことが多い小説たち」は、3冊ほどあるんだけど、長くなりそうなので、投稿を分けます!
続きは、「何度も読み返すことが多い小説たち 2」です。

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【2013/03/03 02:30】 | 書評 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
S.E.ヒントンを知ってますか?
S.E.ヒントンというアメリカの女流作家を知っていますか?

S.E.ヒントンという名前よりも、映画「アウトサイダー」や「ランブルフィッシュ」の原作者といった方がわかる人が多いかもしれません。
とはいっても、「アウトサイダー」、「ランブルフィッシュ」ともに、1983年に公開された映画(30年ほど前になるのか。。。)なので、知っている人は40代以上に限られるかもしれません。

「アウトサイダー」はポニーボーイ役のトーマス・ハウエルが主人公。マット・ディロン、ダイアン・レイン、ラルフ・マッチオ(ベストキッドの主役)、端役だけどトム・クルーズまで出演してる、当時の若手俳優総出演の青春映画。
(いま、初めて知ったけど、トム・ウェイツまで出てたらしい!)

「ランブルフィッシュ」は、マット・ディロンを主役に、その兄役としてミッキー・ローク、ヒロインとしてダイアン・レインが出演した、ちょっと渋めの若者向け映画。


最近、日本では映画公開がなかったS.E.ヒントンの「テックス」を久しぶりに(25年ぶりぐらい?)読みたくなって、図書館で探してみました。
80年代のアメリカでは、S.E.ヒントンを中心としたYA(Young Adult)小説・映画というものが流行っていたらしいのですが、日本ではこれを受ける形で集英社が「コバルト文庫」がYA小説を発行してました。
(今のコバルト文庫は、完全に女子中高生向けっぽいけど)

当時、中高生だった僕は、アウトサイダーを映画で見て、小説で読み直してから、この世界観にはまり、「アウトサイダー」、「テックス、「非行少年(ランブルフィッシュ)」と立て続けに読んでいました。

そして、最近、「テックス」を読み返してから、他のS.E.ヒントン作品も探してみることに。
そしたら、「トラヴィス」「さよなら金色のライオン」、「おれたちのレクイエム(続・アウトサイダー)」を発見。図書館で予約をして、この順番で読んでみることにしたのです。

そして、昨日、ついに、「おれたちのレクイエム(続・アウトサイダー)」を借りてきました!
中学生の時に観た「アウトサイダー」の続編って、どんな話なんだろう?と、期待して読もうとしたら、、、
これ、「さよなら金色のライオン」と一緒の話じゃん。。。
原題は「That was Then,This is Now」なんだけど、翻訳した人が二人いて、それぞれが違う邦題をつけたらしい。。。
しかも、どっちの邦題とも、原題とはかなり違うし。。。

全作品を通じて、S.E.ヒントンが描いてるのは、親の存在が希薄な中での男兄弟の中での葛藤とか愛情とか。
男兄弟がいない僕が、何故、こういうストーリーの惹かれたのか謎だし、女性作家のヒントンがなぜ、こういうテーマばかりを書いていたのかも、今更ながらに気になります。

と、こんなことを書きながら、ふと、S.E.ヒントンのWebサイトをのぞいてみたら、日本で訳されていない他の作品もあるみたい。

なんとなくですが、S.E.ヒントンって、リバイバルブームが起こってもおかしくない作家だと思うのです。
誰か訳してくれないかな?


<残念ながら、ほとんどが廃刊。「トラヴィス」にいたっては、amazonに登録さえされてない。。。>

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【2012/09/30 17:06】 | 書評 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
[書評]ブルー・ローズ 馳星周著
もう4年ほど前の作品なので、書評を書くのもあれですが、ここ最近読んだ馳星周作品の中ではかなりヒットだったので、ご紹介。

馳星周といえば、ノワール。暗い暗~い作品だ多いのだけど、「ブルー・ローズ」はひと味違う。
確かに、主人公は警察官を辞めて、不動産投資に失敗して山ほどの借金を抱え込み、興信所からのアルバイト仕事で借金の利子(元本ではなく)をなんとか返しているという人なんだけど、前半のストーリーはいつもの馳星周とはちょっと違う。

ノワールというよりは冒険小説っぽいところが多くあり、ワクワクとまでは言わないが、次の展開を楽しみにしながら読み進めていくストーリーになっている。

でも、上巻の終わりぐらいからはいつもの馳星周へと移っていく。。。

いつもの馳星周と違うのは、初めから落ちていくストーリーと、楽しげな話も交えながら上がりきったジェットコースターから奈落の底へ落とされるスピード感。

あまり書くと、まだ読んでいない人へのネタばらしになってしまうから、この辺に留めるけれども、はかなさを感じさせてくれる小説です。





【2011/01/16 04:17】 | 書評 | トラックバック(0) | コメント(0) | page top↑
ファンタジーとしての探偵小説
最近、ロバート・B・パーカーの「初秋」を読み返した。

「初秋」を読み返すのは何度目だろう?
大学時代から数えて、もう10回ぐらいは読み返していると思う。

僕には何度も読み返している小説がもう1冊ある。
それはドン・ウィズロウの「ストリート・キッズ」

こちらも大学時代から読んでいてこちらは7~8回ぐらいは読んでいる。

どうして、この2冊が好きなんだろう?と今さらながら、考えてみた。

そうしたら、この2冊にはけっこう共通点があることに気付いた。
探偵小説であること
●どうしようもない両親に捨てられた男の子が成長する物語であること
●男の子の成長を促すのは全くの他人の探偵だということ
●探偵は自分の価値観や生き方を教えることで、男の子の自立を促すこと

要は、家族以外の誰かに出会うことで男の子が大人へと成長する、通過儀礼的な物語なのだ。

男のが立派な大人へと成長する物語は、昔話でも現代のお話でも定番中の定番。
桃太郎もそうだし、ドラゴンクエストなんかもそうだ。

でも、僕はなんで、こんなパターンの話が好きなんだろう?
読んでいて、何か心地いい話であるのです。
誰かに出会って成長していく・・・そんな話に憧れているのか?
でもまぁ、僕自身のこれまでを振り返っても、いろんな人に出会い、その人の価値観に触れることで成長しているところも大きいと思うので、やはり好きなのかな。


ちなみにこの2作の大きな違いは、主人公の視点。
「初秋」の主人公は探偵のスペンサー(成長を促す人)なのに対して、「ストリート・キッズ」の主人公は麻薬中毒の母親の元で育ったコソ泥のニール・ケアリー(成長する人)。

「初秋」は両親から愛情を得られないままに育ったポール・ジャコミンに、一人で生きていけるための力と考える力と夢をスペンサーが与えていく。
スペンサーは運動することや、ちゃんと食事をすること、何事かを達成する喜び(ここでは小屋を建てる)を教えていくことで、ポール・ジャコミンを自立させようとする。
ニール・ケアリーは探偵のジョー・グレアムから、ちゃんとした食事を摂ることや部屋の掃除をすることを叩き込まれ、さらに尾行の仕方、気付かれないように部屋の中を捜索する方法などを叩き込まれる中で、人間らしい暮らしを身につけていく。

そして、そんな生活の中でポール・ジャコミンはダンスという、ニール・ケアリーは英文学という、自分の存在意義のようなものを見つけ出す。

大人の視点から見ると、いろいろ言いたいこともあるだろうこの2作品だけど、ファンタジーとして捉えれば、すごくいい夢を見させてくれるお話だと思う。
そう、「初秋」と「ストリート・キッズ」は、僕にとってはファンタジーとしての探偵小説なんだと思う。



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【2009/07/02 00:21】 | 書評 | トラックバック(1) | コメント(0) | page top↑
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